夏(7/27、28)に実施したサイエンスキャンプの冬バージョンです。
前回と同様に茗溪学園中学校高等学校と茨城県内の連携校が筑波大学と共催し、12/26、27の2日間でウインターキャンプを実施しました。
夏には化学と生物学についての実習をしましたが、今回は地球科学と物理学(天文学)についての内容を扱いました。
キャンプ初日、午前中はA(霞ヶ浦)、B(筑波山:湧水)、C(筑波山:地形・気象)のそれぞれのグループに分かれ、地球科学の実習を行いました。
Aグループは霞ヶ浦でホワイトアイリス号(遊覧船)に乗船し、3ヶ所で水質調査をする予定でした。が、強風のため調査を断念・・・。急遽、桟橋付近で水質調査を行い、ホワイトアイリス号では遊覧のみとなってしまいました。(ただ、初めて船に乗ったという子もいて船内は大騒ぎでした!)その後は霞ヶ浦環境科学センターへ移動して実習を継続しました。特に歓声が上がったのが、高校生が家から持ち寄った家庭排水の水質調査でした。自分たちが入った後の浴槽の水や米のとぎ汁は、調査によると霞ヶ浦よりも汚い!!という結果が出たのです。改めて生活排水というものを考えさせられたようです。
Bグループは筑波山で湧き水の調査をしました。湧き水の電気伝導度やpH、外気温と水温の違いを測定することにより、湧き水の中のイオンや湧き水の状態がわかり、’水の履歴’(この水がどこから来たのか、湧き水の年齢・・・つまりどれくらい地中にいたのか)を考えました。その結果、山頂近くの湧き水は3~4歳、麓の湧き水は44歳くらいだということや、沸いてくる道筋を推定することで、筑波山の中には霞ヶ浦の約半分弱の地下水が溜まっていることなどを学びました。
Cグループは筑波山で地形や気象の調査をしました。筑波山の標高が高くなるにつれ、傾斜は大きくなり、気温はどんどん下がっていく様子がしっかりと観測できました。ちなみにこの日、正午頃、筑波山頂駅の気温は、-1.4℃でした・・・。肌を突き刺すような寒さの中、子供たちは元気に活動をしていました。
夕方からは物理学の実習で、天文学について学びました。望遠鏡の原理や歴史、宇宙の魅力についての講義を受けた後に、望遠鏡の作成、星空の観測をしました。簡単に作れる望遠鏡だったのであまりきれいに見えないだろうな、と思っていたのですが、月のクレーターがはっきり見えたり、木星の衛星が見えたりと、想像以上の出来栄えに皆感動していました。