SSH「米国デスバレー・ジョンソン宇宙センター」研修報告
SSH 海外研修 International Survey Tour and Lecture

デスバレー32016年1月4日~10日の日程で、「SSHアメリカ海外研修」を実施致しました。

今回はデスバレー国立公園にて地質学・生物学の調査活動実施、テキサス州ヒューストンでの宇宙医学・宇宙工学に関する研修を目的に、茗溪学園5年間のSSH研究活動集大成として、高校1・2年生8名が「International Survey and Lecture」に参加致しました。

海外研修に向けて、地層形成や過酷な乾燥環境の動植物に関する英文資料輪読、筑波大学自然学類元准教授 池田宏先生講演会、デスバレー動植物に関する学習会、JAXA宇宙医学生物学研究グループの井上夏彦先生による宇宙医学・宇宙飛行士訓練に関する講演会などを実施、合計10回にわたって事前研修会を行いました。どの研修も大変興味深く、現地での調査活動をより具体的、発展的にするための準備を進めることができました。

前半の研修はデスバレー国立公園内において、砂漠という極限状態に生息する動植物の調査を3日間実施致しました。

1月5日はパークレンジャー2名の案内で、Salt Creek Trailという場所での水質土壌調査、植物観察を行いました。1月6日は快晴の中、現地研修を実施することができました。この日はZabriskie point からGolden Canyonまで、植生のない不毛な土地をハイキングしながら、稜線の観察や涸れ川観察を行いました。また、西半球で一番標高の低いBad Water Basinという-86mの場所も訪問しました。そこは一面白色をしており、実際になめてみると、全て塩であることがわかり、本物に触れなければできない貴重な体験をすることができました。1月7日はデスバレー国立公園内のアッシュメドウズ国立野生生物自然保護区で研修を行いました。保護区内に生息している塩水・淡水、温水・冷水でも生きることができるパップフィッシュという珍しい魚の観察・研究を実施しました。

デスバレー1デスバレー4デスバレー6アッシュメドウズ写真


1月8日は、JAXAの松本暁子医長(油井宇宙飛行士の医学検査を行っている先生)による「宇宙医学講演」とNASAのMark Sonoda先生(宇宙飛行士訓練の№2の地位にあたる先生)による「宇宙飛行士訓練講演」が行われました。

松本先生は油井宇宙飛行士の医学検査を行った後、大変お忙しい中にも関わらず講演会場へお越し下さり、実際にどのような仕事をしているのか、ご自身がどのような経緯でこの仕事に就くことになったのか等、具体的に説明してくださいました。また、Sonoda先生は、宇宙飛行士訓練の内容、訓練期間について、スライドを使いながら、英語で丁寧に教えて下さいました。

その後、ジョンソン・スペースセンターを訪問、講演後ということもあり、以前の研修に増して参加生徒全員が大変興味深く見学することができました。

宇宙センター2宇宙センター講義宇宙センター講義2宇宙センター3


予定されていた研修全日程を無事終了し、1月10日に帰国致しました。

現在は1月20日に行われるSSH成果報告会に向けて、参加メンバー全員が発表準備をしています。報告会当日は、すべて英語による発表を行います。研修成果をぜひお聞き頂ければと思います。

最後になりましたが、今回の海外研修を実施するにあたり、ご協力、ご尽力頂きましたすべての関係の皆様に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

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