昨年11月、本校で使用されなくなっていたティンパニーを、宮城県楽器BANKを通じて津波で楽器を失った石巻市の中学校に寄贈することが決まりました。長く使われていなかったため修理が必要とのことで、生徒会と吹奏楽部が中心となり校内生徒に募金を呼びかけました。募金活動では吹奏楽部員がバックで演奏を奏でるなどの工夫もし、修繕費用と運送費用を賄えるほどの募金を集めました。ティンパニーを贈ってしばらくすると、送り先の石巻市立住吉中学校の生徒さん方からお礼のお手紙が届きました。この手紙を大変うれしく思い、このようなつながりこそ大切にすべきと、本校では石巻訪問を決めました。
このプロジェクトの参加希望生徒は30名募集のところ、160名もの生徒が説明会に集まりました。そこで、希望生徒に希望理由書を書いてもらい、その気持ちを重視し32名を選抜しました。
震災より1年が経ち、徐々に世の中の関心が被災地より遠ざかっていくなか、被災地の方々の今の思いは「忘れないでほしい」だと聞きます。一方で被災地の復興はまだ始まったばかりです。訪問では、被災地をしっかりと見て、聞いて、感じて、その復興へ向けて私たちに何ができるのか、そしてこの未曾有の不幸な出来事から何を学ぶことができるのかを探り出していきます。
●事前学習会(お知らせに掲載中)
●被災地訪問(平成24年3月24日~26日)
訪問に当たって、千羽鶴とオリジナルソング「KIZUNA」を作成。(作詞・作曲も生徒が行いました。)
訪問先:石巻市立住吉中学校(音楽祭参加・「KIZUNA」合唱披露)、 石巻災害復興支援協議会(復興活動の現状と課題)、 石巻市役所(復興計画と現状)、 石巻日日新聞社(ジャーナリストのとらえた震災)、 からころステーション(心のケア)
●今後の予定
訪問後レポート作成 ・ 報告会実施(4月全校集会、6月文化祭等にて)
今後の調査計画立案(追跡調査:石巻市の人と街の復興の様子を3年から5年の期間、追跡調査予定)
今回参加した32名がプロジェクトから多くのことを学び、感じ、そしてその輪を学園全体へと広げていってくれることと思います。 参加した32人の感想をこちら(PDF)にアップしました。ご覧下さい。