“茗溪学園のStudySkills”の集大成として、高校2年生全員が取り組むのが「個人課題研究」です。 「17才の卒論」とも呼ばれ、各生徒が興味・関心を持った課題 (テーマ)を選定し、課題指導者(各教科教員)の指導のもとで、約1年間にわたりそれぞれが調査・研究を行います。その研究過程において、筑波研究学園都市の地の利を生かし、大学や研究機関・企業などを訪問し、調査・研究活動の援助やアドバイスをお願いすることもあります。この課題研究を通じて、問題把握と分析、情報収集、情報処理、まとめ・発表等の能力など、 総合的な力を育成していきます。(研究成果である各生徒の研究論文、「要旨集」は、学内に保存され、閲覧できるようになっています。) また、この個人課題研究は、茗溪学園SSHプログラムの中核となっており、中高一貫教育カリキュラムのメリットを生かし、本校では中学段階より個人課題研究のクオリティを高めるための様々な取り組みを実施しています。 |
個人課題研究の流れ
高校1年次
5月~10月 | プレゼミ / 「個人課題研究」ガイダンス / 研究テーマ設定 |
11月~12月 | 「個人課題研究」テーマ・課題指導者 決定 |
冬休み~3月 | 文献調査 論文執筆 |
※ 過去の取り組みの例として「ミニ研」があります。
詳細については、「SSH研究開発実施報告書」をご覧ください。
「総合的な探究の時間」の取り組みとして、「ゼミ活動」に取り組んでいます。
個人課題研究に向けた活動は、修正や改善を行いながら、年々工夫して行っています。
実際に使用したワークシートをご紹介します。
高校2年次
6月 | 個人課題研究 「中間発表会」実施 |
夏休み | 個人課題研究 研究取り組み優先 活動期間 |
9月下旬 | 研究論文提出 |
12月上旬 | 個人課題研究要旨・研究発表用パワーポイント提出 |
12月下旬 | 個人課題研究 発表会 (高校2年生全員) |
2月 | 代表者による「個人課題研究発表会」 (筑波大学・大学会館等で開催) |
※詳細については、「SSH研究開発実施報告書」をご覧ください。
個人課題研究の手引き (テキスト)
「個人課題研究の手引き」は、個人課題研究の進め方、研究論文の執筆要綱、各種提出物等がまとめられた茗溪学園オリジナルのテキストです。
生徒が自己評価を行い、指導教員との相談や対話、アドバイスをもらうことにより、それぞれの研究を振り返りながら、次の活動につなげるための「プロセス評価シート」等が綴じ込まれています。
多様な個人課題研究の「研究テーマ」
令和2年度の「優秀研究論文」に選定された研究は、以下の通りです。
- 月のクレーター探索ローバーの制作
- 圧電素子を用いた床発電
- 朝焼けと大気中のエアロゾル量との関係
- 量子デコヒーレンスに必要な観測条件
- 持続可能な地球的課題解決をめざしたキャッサバの研究
- 霞ヶ浦の底泥に生息する発電バクテリアの生態とそれを用いた発電の評価
- pH値の違いによる変形菌の挙動の変化
- イシクラゲの中で共生している細菌
- 折り紙の要素を使った鍋の製作
- トーンボールの発生条件
- ゴムを使ってロケットを飛ばせるのか
- ほどけにくい靴紐の結び方
- パーキンソン病に対するiPS細胞を用いた治療における免疫抑制についての私の仮説
- Ⅰ型高IgE症候群による易骨折・骨粗鬆症とアトピー性皮膚炎の発生機序と原因因子についての考察
- へき地で問題を抱えている病と治療方法
- ゲノム編集技術CRISPR-Cas9を用いたALS治療
- 産婦人科医が人工妊娠中絶をする際の葛藤と心の折り合いのつけ方
- 企業の社会貢献活動における経済的利益の重要性を考察する
- 個人飲食店の生き残り経営戦略
- 日本でのベーシックインカム導入は実現可能か
- 日本におけるジェンダー平等の実現
- 日本の犬・猫の殺処分の現状について
- TXの利便性の高いダイヤや駅構造を混雑・バリアフリーの観点から考える
- ミッキーマウスを守れ!
- The Differences Inside the English Language
- コロナ禍におけるコミュニケーションバリアフリー
- 水泳(スポーツ競技)に対する日本とアメリカの考え方の違い
- 『枕草子』を令和の若者言葉に訳す
- 本番に強くなるにはどうすればいいのか
- 日本のトレーナ―が海外で活躍するために
- 青森県弘前市の小学生におけるラグビーの現状と課題
- ラグビーにおける身体が小さいチームの理想的なフェイズAT
- 絵本を通して子供たちに伝える震災意識
- 全ての要望にこたえるお店のデザイン
- 小学校高学年に向けたセクシャリティ教育
- 小学生における自閉症スペクトラム症の二次障害を予防するには
- 高校生と「退屈」に関しての考察
- 異なるフォントと文字の長さによる人が受ける印象の研究
- マルチタスクエクササイズが認知機能に与える影響
- 生活習慣と集中力