最先端の理数教育を行うSSH
SSH(スーパ―サイエンスハイスクール)とは、未来を担う科学技術系の人材を育てることをねらいとした、文部科学省の取り組みです。
「科学への夢」や「科学を楽しむこころ」を育み、生徒の個性と能力を一層伸ばしていくことを目指しています。SSHに指定された中学校・高等学校は、文部科学省や関係する機関の支援を受けながら主に科学系・理数系教育の充実をはかります。
茗溪学園のSSH
茗溪学園のSSH研究活動は、「探究スキルを習得できる授業を中学1年次から段階的に行っていくこと」「国内外でのフィールドワーク等、希望者対象の様々な取り組みがあること」が特徴です。
本校では、高校2年次の必修科目である「個人課題研究」を探究活動の集大成の一つとして位置づけ、研究活動の質を高めながら外部コンクールや学会発表の機会を積極的に提供するなど、学校全体で生徒の研究活動を支援しています。
また、筑波研究学園都市に位置するという茗溪学園の地の利を生かし、従来から筑波大学を中心に取り組みを続けてきた高大連携を、他大学ともさらに拡充し、また近隣の国立研究所、JAXA、研究機関等にご支援・ご指導を頂きながら、国内外の優れた最先端の研究に触れさせ将来進路意識や職業観を養います。
茗溪学園 第3期 SSH指定
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の研究活動は、将来、国際的に活躍できる科学技術人材の育成を目的としています。茗溪学園は2011年より文部科学省SSH指定校として様々な研究活動、海外研修、学会等を含めた国内外での発表を積極的に行ってきました。
第2期となる2018 年度からは、特にSSH研究活動に連携した国際化および研究発展に力を入れ、海外の高校との研究交流、協働に努めてまいりました。ASEAN 各国のトップレベルの高校は、日本のSSH研究活動や事業に大変注目しています。
そういった背景もあり、特に近年は、台湾の市立台中女子高級中学、国立嘉義高級中学、タイのチュラロンコン王立大学付属中高、シーナカリンウイロット大学付属パテュムアン高校、ベトナムのハノイ外国語大学付属高校、インドネシアのプラディータ・ディルガンタラ高校など、ASEAN 各国を代表する高校との MOU(連携協定)を締結致しました。
2023年度4月より茗溪学園は SSH「第3期目」の指定(5年間)を頂きました。
第3期は、「VUCA となる未来において、総合知を活かして活躍する『価値創造人材』の育成」を研究開発課題としました。
2期目までの研究活動を発展させながら、SSH校としてさらなる研究開発を行い、これまで以上に研究プロセスや成果についての発信もしていきたいと考えております。また、海外の優れた高校との交流や共同研究を通じて、国内だけでは体験することの出来ない新たなプログラム開発等を推進してまいります。
国内外の様々な研究施設等での実験や訪問調査研究、
研究発表会を実施
茗溪学園SSHは、海外の学校と共同で行う英語によるプレゼンテーション・研究発表プログラム、海外研究施設への訪問及び研修、SSH研修として特別な期間を定め生徒が参加する出張講義や実験プログラム、夏季休暇中に実施する屋久島巡検、オーバーナイトスタディなどの実地調査、筑波大学で行う「個人課題研究発表会」などを実施しています。
国際コンテスト・各種学会で研究成果が評価され
数々の賞を受賞
SSHプログラムは、各関連学会での発表や科学研究の世界コンテストであるIntel ISEFへの出場など、すでに多くの場所で成果をあげております。
- 高校3年生 森みのりさんが intel ISEF(インテル国際学生科学技術フェア)に日本代表として出場
- 高校3年生 小澤一毅さんが「グローバルサイエンスリンク」でBest Presentation Awardを受賞
- JSEC2022最終審査で高3 岡田さんが審査員奨励賞を受賞
- 第13回「高校生の科学研究発表会」で高2太田さんが優秀発表賞を受賞
- 高校3年 岡田さんが農業施設学会 研究発表会で「優秀賞」を受賞
茗溪学園「SSH海外研修」
希望者を対象に海外での研究活動や研修を実施しています。
第1期からこれまでの茗溪学園SSH研究開発において、アメリカ、スイス、タイ、
中国等においての海外研修の実施および実績があります。
※新型コロナウィルス感染症拡大により、2022年度まではオンライン研修等で実施
クロスカリキュラムの開発
SSH事業は、理数系科目の充実にとどまらず、あらゆる教科・科目の授業改善にも取り組んでいます。茗溪学園では、教科横断的視点を育むために「クロスカリキュラムの開発」を行っています。これまでの研究活動、開発や実践を行った教科・教材(テーマ)には、一例として以下のものがあります。
実施学年 | 教科・科目 | テーマ |
---|---|---|
高校1年 | 情報、現代社会、世界史 | プロパガンダ |
高校1年 | 保健、家庭 | ジェンダー |
高校2年 | 美術、化学、地学 | 陶芸・焼き物 |
<SSH活動参加生徒のコメント>
- 多面的に考え、様々な分野の視点から探るのはとても良いことだと感じた。また、様々な教科から取り入れた知識を別な分野の視点から探ることにより、新しい考え方が生まれると思う。
- ステレオタイプな考え方に縛られずに多面的に物事を見ることによって、『相手の立場になる』ことの疑似体験ができる。とても貴重な学習体験であると思う。
- それぞれの教科によって見る側面は異なるが、各分野が根幹ではつながっていることが分かって、とても興味深かった。
SSH研究開発実施報告書PDF
- 2011年度研究開発実施報告書(第1期第1年次)
- 2012年度研究開発実施報告書(第1期第2年次)
- 2013年度研究開発実施報告書(第1期第3年次)
- 2014年度研究開発実施報告書(第1期第4年次)
- 2015年度研究開発実施報告書(第1期第5年次)
- 2016年度研究開発実施報告書(経過措置第1年次)
- 2017年度研究開発実施報告書(第2期第1年次)
- 2018年度研究開発実施報告書(第2期第2年次)
- 2019年度研究開発実施報告書(第2期第3年次)
- 2020年度研究開発実施報告書(第2期第4年次)
- 2021年度研究開発実施報告書(第2期第5年次)
- 2022年度研究開発実施報告書(経過措置第1年次)
- 2023年度研究開発実施報告書(第3期第1年次)